祖母が昔よく食べていたモクズガニの話を時折するのですが、タラバガニや毛蟹といった高級ガニよりも味が濃くて大好きなんだそうです。
祖母は「モズクガニ」と言っていたけど、おそらく「モクズガニ」と事でしょう。モクズガニはカワガニの一種で、昔は旧石狩川で袋いっぱいに捕れたようですが、今はどうなんでしょうかね。
カニを捕まえる専用の仕掛けを使って祖父がよく川でカニを捕まえていましたが、私の母や兄弟たちはDIYした道具で捕まえていたとのこと。
カボチャ・トウキビ・鶏肉などのエサを自転車の廃タイヤのワッカに網を付けた所に入れて、頑丈な麻紐で吊るすと、翌朝にはモクズガニがかかっているんだとか。

捕まえたモクズガニを鍋いっぱいに入れて茹でて食べるのが定番で、農家の男性陣は蟹の甲羅に酒を入れて蟹味噌を堪能。みんなでカニを囲んでワイワイ賑わっている様子が想像できますね。
祖母いわく「闇夜のカニの方が身がはいっていてウマい」そうです。月夜になるとカニが一生懸命餌を探し回って空腹状態になって痩せるので、闇夜の方が身が入っている言われていたようですが、実際はそんなことはないと教えてくれました。昔の迷信なんでしょうかね。
私は甲殻類アレルギーなので進んでカニを食べることは無いのですが、カニを捕まえるのは楽しそうです。
薬膳では、カニは身体を冷やす清熱作用がある「寒」の属性です。食べるときは生姜などの温める作用のものと一緒に食べるのがおすすめです。同じ甲殻類でもエビとは性質が真逆で、エビには身体を温める補腎効果があります。
~あとがき~
祖母がある時、カニを茹でていたら冷蔵庫の裏からガサ…ゴソ…と音がするので一体なんだろう?と思ったら、脱走したカニが隠れていたんだそうです。しっかり見張っておかないと、いつの間にかカニが脱走することがあるんですね。
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