むくみ
むくみは、見た目だけの問題ではありません。
むくみは、だるさを感じさせますが、ちょっとしたケアで、むくみが取れることもあります。
むくみが取れれば、気持ちも前向きに変わります。
むくみの原因
全身には、動脈、静脈の二つの血管や毛細血管、リンパ管が、はり巡らされています。この血管・リンパ菅の流れが悪いと、むくみは起こりやすくなります。主に血管の流れが重要です。それと、細胞間から血管への水の移りです。鍼灸などの皮膚刺激は、その水の移りを促します。美顔鍼による小顔の効果は、ここにあります。
では、水はどのように流れていくのでしょうか。
主に血液として、血管内を流れます。動脈を流れる血液は、心臓というポンプにより送り出され、流れていきます。静脈では、主には周りの筋肉が伸び縮みをくり返すことにより血液は流れています。筋を動かすことも重要です。足のむくみに対しては、足首、膝をしっかり曲げることでふくらはぎの筋肉が静脈のポンプの役割をします。
むくみの隠れた原因
むくみも冷えと同様に、臓器の不調が関係しています。特に心臓、肝臓、腎臓は全身の水分調節に大きく関わっています。
心臓は、血液のポンプの役割ですが、そのポンプに勢いがなければ、全身の血液循環も悪くなり、体内の余分な水がたまってしまいます。特にご高齢の方に、よく見られます。両足がよくむくむような人は注意が必要です。
肝臓は、アルブミンという血漿タンパクを合成するはたらきがあります。このアルブミンは血液に含まれ、水をひきつける作用があります。栄養状態が悪くこのアルブミンが不足すると、水をひきつける力が弱まり、血管外、つまり組織間に水がたまってしまいます。
腎臓は、尿を作るところです。尿が正常に作られなければ、体内に水がたまることは容易に考えられます。顔やまぶたがよくむくむような方は、要注意です。
他にも、甲状腺機能低下症(橋本病)、クッシング症候群などのホルモンが原因のむくみもあります。中々改善しないむくみは、検査も必要です。
むくみの鍼灸治療
まずは局所施術として、むくみ部分に鍼やお灸をして、循環を良くします。皮膚刺激により、血管・リンパの拡張と透過性を亢進させるので、たまった水が流れていきます。むくみが取れれば、だるさなども同時に改善していきます。
さらにそのむくみの原因となる内臓を探って、施術していきます。むくみの出やすい部分にもよりますが、心臓、肝臓、腎臓の内臓は特に注意をして見ていきます。
むくみは、体中にある血管やリンパ、各臓器に関わっています。血管もリンパも全身を流れているものです。その局所だけに注目するのではなく、全身を見ることが重要です。大事なことは、その血管やリンパの流れを悪くするものは何かを考え、その対策をすることです。流れをよくすることはあくあで対症療法であって、その根本を対策しなければ、一時的な改善にしかなりません。